リサイクルの流れを学ぼう | 自動車リサイクルタウン

自動車リサイクルの≪過去≫

自動車リサイクル法が施行される2005年より前は、使用済自動車のリサイクル率は80%程度と低くはなかったものの、金属資源などを回収した後に残るリサイクルが難しいプラスチックやゴムなどのクズ「シュレッダーダスト」を処理するための埋立処分場が逼迫し、また鉄スクラップ価格の低下の影響などにより、逆有償化（ユーザーが処理費を負担し使用済自動車を引渡す状況）が起こるとともに、使用済自動車の適切でない処理や管理に懸念が生じる状況が起こりました。また、地球温暖化などに良くない影響を与えるカーエアコン冷媒（フロン類）の確実な破壊処理、専門技術を要する「エアバッグ類」の適正処理も、十分に進みませんでした。

自動車リサイクルの≪現在≫

ユーザーは、使用を終えたクルマを自動車販売店や整備店などの引取事業者に引き渡します。自動車リサイクルの役割を担う事業者によってカーエアコン用冷媒（フロン類）やエアバッグ類が回収され、適正に処理されます。そして、まだまだ使えるエンジンやドア等の有用な部品や部材が取り外されていきます。取り外された部品や部材は、無駄がないようにリサイクル部品としてクルマの修理時などで使用されています。その後、廃車スクラップから鉄・銅・アルミなどの金属資源が分別・回収され、最後に残ったリサイクルが難しいプラスチックやゴムなどのクズ（シュレッダーダスト）をメーカーが引き取り、更にリサイクル・処理を行っています。

使用を終えた車のリサイクル状況

使えなくなってもクルマは資源の塊です。まだまだ使えるエンジンやドア等の有用な部品や部材をリサイクル部品としてクルマの修理時に使用されています。また、ボディ、ワイヤーハーネス、サスペンションに使われている金属類、そして電気自動車やハイブリッドカーなどで使われているモーターやバッテリーもリサイクルされています。これらの他、クルマの窓に使われているガラスやバンパーなどのリサイクルも進めています。現在、ユーザーを始め、メーカーなどの自動車産業界が一体となった取り組みにより使用済自動車のほとんどがリサイクルされており、再生された資源などは私たちの身近な他製品に生まれ変わっています。

使用済みの車から回収した鉄

使い終わった車から取り出した鉄は溶かして、鉄製品へと再利用します。

使用済みの車から回収した銅

使い終わった車から取り出した銅は溶かして、銅製品へと再利用します。

使用済みの車から回収したアルミ

使い終わった車から取り出したアルミは溶かして、アルミ製品へと再利用します。

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