
理事長
梅田 靖
自動車リサイクル法は施行以来、制度として着実に定着し、安定的な運営が続いております。今後は、その基盤を維持しつつ、社会や事業環境の変化を的確に捉えながら、制度の意義と機能を一層高めていくことが求められております。
本財団は、指定法人として、使用済自動車の適正処理の推進、リサイクル料金の適正かつ確実な管理運用、並びに制度の普及啓発に取り組み、社会的信頼の確保に努めてまいりました。これまで培ってきた知見と実績を礎とし、公益法人としての使命を深く自覚し、公正性・透明性を重視した着実な運営を今後も継続してまいります。
現在、自動車産業を取り巻く環境は大きく変化しています。資源・エネルギー制約への対応や環境負荷低減への要請が高まる中、電動化をはじめとする技術の進展により、自動車の構造や価値の在り方も変化しております。こうした状況において、使用から回収、再資源化に至るまで、自動車のライフサイクル全体を見通した取組みの重要性は一段と増しています。
使用済自動車の引取・解体・再資源化の現場では、人手不足や担い手の高齢化、資源価格の変動に加え、電動車や駆動用電池を含む新技術への対応など、多様な課題が顕在化しています。本財団は、自動車リサイクル法運営組織としての責任を改めて認識し、ASRの円滑な再資源化、再生資源の有効活用の促進、車載電池やレアメタルを含む資源循環の推進、不適正処理の防止に向けた関係者との連携強化に取り組んでまいります。
また、制度の信頼性と実効性をさらに高めるため、現場の実情を踏まえた運営改善や情報システムの機能強化を進めるとともに、持続可能な社会の実現に資する観点から、自動車由来資源の有効活用を一層推進してまいります。社会から信頼される組織であり続けるため、公正性・透明性を確保しつつ、社会や事業環境の変化に的確に対応してまいります。
ご関係の皆様におかれましては、本財団の取組みにご理解を賜り、引き続きご指導、ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
(2026年6月)